持続可能なエネルギーとしての電力
「やまでん」あなたはその名前を聞いたことがありますか?
自作の独立型太陽光発電システムを味方に、天ぷらの廃油で走るベンツのキャンピングカーが愛車、オフグリッドな社会を目指す活動家、いや革命家!
静岡県函南町在住、山本電力の山本 広気さんにお話を伺いました。
やまでんのサイトにはこう書いてあります。
「できるだけ限りある資源を有効に使い。循環させ自然と共生できる持続可能なエネルギーで電力の自給を目指す活動をしています。」
自然と共生できる電力。
自分の頭の中では電力というものが自然と正反対の位置づけだったこともあり目から鱗でした。
山本電力「やまでん」
https://www.facebook.com/yamamotodenryoku/
オフグリッドって?
オフグリッド=送電線系統に接続されていないエネルギー供給システム。
このシステムを広めるために山本さんが具体的にされている活動とはどのような活動なのでしょうか?
山本(以下/山)「独立型太陽光発電システムを組み立てるワークショップ、天ぷらカーのワークショップ。教えるだけでなく実際に電力を供給したりと色々と実践的な活動をしています。独立型太陽光発電システムを組み立てる初級編ワークショップはかなり開催しました。今は廃棄バッテリーを使った中級編の開催はしていますが初級編はしばらくお休みしています。元々電気科を出ていることもあって電気、機械系は強いし物いじりが好きなんです。」
地元、伊豆での活動はもちろんだと思いますがその他の地域でも活動されているのでしょうか?
山「はい。大分、岐阜、横須賀等全国的にワークショップを開いてほしいという声がかかった場所でワークショップを開催したり電力を供給したりしています。自然に根付いた生活をしている人達から声がかかることが多いですね。ワークショップに来る方は女性の方が多く、エコに関心があったりエネルギーに意識が向いている方が多いです。僕はあくまで教える、伝えるという立場をとっていて独立型太陽光発電システムを作って売る、ということはしていないんです。それぞれ独立型太陽光発電システムを組み立てたり電気に関する知識を伝えることで電気への感覚というものを持ってほしい。意識を変えてほしいと思って活動をしています。」
音楽フェスやイベントでの電力供給
今年6月に豊田市で開催された「橋の下世界音楽祭」でも電力を供給されたとか?
山「橋の下での電力供給は今年で2年目になります。
今一番精力的に行っているのがイベントでの電力供給です。」
携帯電話の充電ブース。
たくさんのスマートフォンがやまでんのブースで充電されているのは圧巻でした。
フェスでありがちな電池が足りない!でも充電できない!
から救ってくれるなんて本当に有難い存在です。
充電ブースだけでなくキッズエリアの電力など供給。
灯りを灯すだけでなく耳に届く音がやまでんのパネルから作り出されるエネルギーから生み出されています。循環を目指すという思考だけでなく、エネルギーの具体的利用法が現代的需要に焦点があたっているところが凄い。
橋の下世界音楽祭
会場内、全ての電力がオフグリッドな大衆芸術音楽祭。
毎年愛知県豊田市にて開催されている。
https://www.facebook.com/soulbeat/
自ら作り出す地域循環型のコミュニティ
実際に山本家の電力会社からの請求は驚きの0kwh!!!
家庭での電力も自身で組み立てた独立型太陽光発電システムからの供給でまかなっているとのこと。バッテリーも拝見させていただきました。
山「0じゃない月もありますが、、、。オフグリッドは可能だってことがこうやって数字で見ると説得力が違うみたいです。」
山本さんはやまでんだけでなく映像を制作するNUPURI FILMSのビデオグラファーとしての活動をしていたり、循環というものが根源にある様々な活動をしていますが、これからやってみたいことは何かありますか?
山「実は今年の12月1日にオーガニックマーケットを開催しようと思っています。場所は沼津市の愛鷹広域公園で、静岡オーガニックフェスティバルという大規模なマーケットをやろうと現在計画中です。一部の限られた人たちだけでなく、もっと一般にオーガニックを広めたていきたいと思っています。
自然農法の話しや音楽ライブ、竹を使った遊具やワークショップなんかも企画中です。地域での循環を促す意味でもこのフェスティバルが生産者さんたちを繋げるきっかけになればいいなと思っています。」
静岡県内では小さなオーガニックマーケットはあっても大規模なものは開催されてなく、個人的にもとても楽しみな企画だと思います。
静岡オーガニックフェスティバル
静岡県沼津市にて12月1日開催予定のオーガニックフェスティバル。
キーワードは「つながる」
https://www.facebook.com/shizuokaorganicfes/
「循環」というキーワードで色んな話をしてくださった山本さん。
地域での循環、持続可能な社会、それが決して夢ではないことを確信しました。
届け!未来へのオフグリッド!
NUPURI FILMS
放浪癖のあるビデオグラファー山本 広気さんの映像制作部門。本業はコチラ。
今回の記事でも山本さんが撮った写真を使用させていただいております。
http://nupurifilms.com/