静岡でおから味噌を研究?!
今回は静岡県伊東市在住。おから味噌研究家、松田 由己さんにお話を伺ってきました。
大豆の収穫をしに友人の畑へ行ったのをきっかけにお知り合いになった由己さん。
私は大豆からの不思議なご縁を感じます。
おから味噌研究家、おから味噌インストラクター講師、松田 由己さん
初めて耳にした“おから味噌研究家”という肩書きですが、おからも味噌も共通するのは大豆ということなのでしょうか?
由己さん曰く、
「日本豆腐マイスター協会という団体がありまして、そちらでお豆腐の勉強をさせていただいたのがきっかけです。現在はお豆腐関係のお仕事もお受けしつつおから味噌の主宰と研究、開発を行っております。」
おから?味噌?豆腐?
つまりは…大豆のスペシャリストということなのでしょうか…?
何がきっかけでその道に進むことになったのか…気になります!
おから味噌研究家、きっかけはリトリート
「元々は伊東の桜美林大学の施設で、月に1度開催されるYOGAや整体、気功や鍼灸などのリトリートチームのランチとCAFEを私が担当していたんですよね。」リトリートチームの立ち上げは2013年。2015年くらいまでのおよそ2年間活動をしていたそうです。
身体や健康に意識が高いリトリートのランチとお茶を担当していた由己さんですが、やはりベジタリアンやヴィーガン、マクロビオティックといった食に対する意識がハッキリとした人達の利用が多く、そこからお肉に代わるたんぱく質の補給食材としてお豆腐の世界に足を踏み入れたそうです。
おからが産業廃棄物?!
豆腐マイスターの認定資格もお持ちの由己さん。お味噌を作る教室もやっていらっしゃるそうですが、これがいわゆる大豆から作る普通のお味噌作りとおから味噌は違うのです。通常はお豆腐作りで産出されたおからと、お味噌。2つを分けて考えるところですが、由己さんが作っているのはおから味噌。なんとおからからお味噌を作ってしまうのです!
「おからというのは産業廃棄物として捨てられてしまうんです。日本人の“もったいない”意識としてもそこを拾い上げていきたいし、何とかしていきたいって気持ちがあります。」
おからが捨てられていたなんて知らなかった…。
味噌を手作りしたことのある方なら知っていると思いますが、味噌作りは火を使ったり大豆を蒸したりやってみると意外と大変な作業。しかしおから味噌は「火を使わないから簡単なの。」と由己さんは言います。混ぜるだけで出来るというところが魅力的ですね。おから本来の色は乳白色から始まり発酵を重ね出来上がりは茶色いお味噌の色になっていくそうです。
麹を通常の2倍使用しているという由己さんのお味噌はまろやかで甘味がある舌触りの良いお味。味噌汁だけでなく、お野菜にそのままつけたり、味噌そのものの味を堪能したくなる風合いです。
「作るときは是非お豆腐屋さんのおからを使って作って欲しい。」
香りの良いふんわりとした質感のおからは味もよく仕上がりが全く違ってくるそうです。
味噌、と一口に言ってもどのお味噌も作り手さんのレシピや工程で味は変わってくるもの。ましてやおから味噌!この完成度の高いレシピはどうやって考案されたのでしょうか?2013年からおから味噌を手がけ、1年たって食してみたところ、出来栄えは微妙。レシピを再構築して翌年にはみんなに美味しいと言って貰えるようなおから味噌が完成したとの事です。寝かす期間があるものだけにレシピを完成させるのはどちらかと言うと研究に近いような道のりなのではないか、とお話を伺いながら考えてしまいました。
そして、由己さん、この日はちょうど5日間のファスティング中、3日目の山場にもかかわらず、お手製の美味しいおから味噌と、味噌だれをお持ち下さいました。どちらもまろやかで舌に優しく、日本古来の伝統食と合わせていただきたい、食生活を見直すきっかけになるようなお味噌でした。
おから味噌作ってみたくなったら、おから味噌研究家の松田 由己さんまで!
長い期間を費やして完成させたレシピをベースに、日本全国におから味噌の美味しさを伝えている由己さん。
今や日本国内海外に350人もの生徒さんがいるおから味噌講座の主宰として活躍されています。由己さんの活動はHPにてチェック出来ますのでおから味噌、作ってみたい!という方は是非HPをチェックしてみてください!!
▽松田 由己/Yuki Matsuda
おから味噌インストラクター講師
豆腐マイスター 食育豆腐インストラクター
フードバランスプロデューサー
ドライフルーツ&ナッツエキスパート
味噌ソムリエ
醸しにすと
和ハーブ1級資格所持
【ご質問・問い合わせ】
yuki@okaramiso.com