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秋の七草はなぜ”七”なのか?!由来と効能をご紹介!

投稿日:2018年11月3日 更新日:

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秋の七草、いくつ言えますか?

 

こんにちは。chacoです。
ゆっくりと季節が移り変わるのを感じますね。通勤や散歩中に見られる植物の装いもなんだか秋らしく感じませんか?
さて、今回は秋らしい植物、”秋の七草”をご紹介します!(といっても、昔の暦なので秋の七草は現代では少し早めに登場する植物さんが多いです。)

 

皆さんは秋の七草の名前、思い浮かびますか?
秋の七草は

”萩(はぎ)”

”薄(すすき)”

”葛(くず)”

”撫子(なでしこ)”

”女郎花(おみなえし)”

”藤袴(ふじばかま)”

”桔梗(ききょう)”

 

しかし、六でも八でも九でもなく、何故、秋の七草は”七”なのか?
春の七草はお粥にしますが、秋の七草を食べるって聞きませんよね。今回は食用ではなく、薬草としての面について触れたいと思います!

 

 

秋の七草の由来は?

 

南北に長い日本は、広い温度帯、四季、雨量に恵まれ、起伏に富み沢山の種類の植物が生育しています。
万葉の時代には、色とりどりの花に自分の想いを述べるための歌を詠み始めます。
なかでも「万葉集」には、春から秋にかけ、たくさんの花の歌があります。
そして、秋の草花七種を歌にしたのが山上憶良(やまのうえのおくら)なのです。

「秋の七草に関する山上憶良の歌二首」

秋の野に 咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種の花
(秋の野に咲いている花を指折り数えて見ると、七種ある。)

萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝貌の花
(萩の花、尾花、葛の花、撫子の花、女郎花、また藤袴、朝顔の花)

※朝顔はキキョウ、ムクゲ、ヒルガオ、アサガオとする説があり、一般的にはキキョウ説が知られている

この山上憶良が詠んだ秋の草花シリーズこそが、「秋の七草」として現代に定着したのです。

 

 

”七”の理由

 

実際、秋の野には他にも様々な植物があったはず。
それでも、この七つにこだわった理由は、七月七日の七夕が関係していると言われています。
七夕は元来、中国行われていた行事です。万葉集に登場する秋の七草は、日本国での七夕祭(宮中で開かれる宴)に供える草花を詠ったとされています。
また、陰陽五行説において奇数は陽数(縁起の良い数)であり、「七」は陽数です。そして、「七」が重なった日が七夕なのです。
他にも、中国の律令、仏教的言葉に多く「七」が使われているため、という説もあり、中国の文化の影響があったことが考えられます。(諸説あります)

 

 

秋の七草、実は実用的?!

 

春の七草のようにお粥にはしませんが、実用的な面もあるのです!

萩:下痢止め・鎮咳
薄:解熱・利尿
葛:悪寒・保温・二日酔い
撫子:利尿・腫の解消
女郎花:排膿・解毒・消炎
藤袴:利尿・糖尿病・皮膚のかゆみ・防臭(良い香りがすることから、武士がカブトの中に入れ頭髪の臭いを防いだのだとか)
桔梗:去痰・鎮咳

※効能については個人差があります

 

 

秋の七草のピンチ?!

 

これからやって来る寒い冬を想うと、今この瞬間、短い秋の間に出会える草花がとても愛おしく思えますね。
しかし、哀しきかな、秋の七草の中には絶滅危惧種に指定されているものもあります。
(逆に国内や海外で繁茂して侵略生物と呼ばれている植物も!)
昔の里山には適度に人の手が入ること(伐採や山焼き)で、単一の植物が勝ることなく、多様な生物が生育しやすい環境でした。
里山の衰退、過度な開発や乱獲(自生している珍しい植物を持って帰ってしまう)、様々な要因で今と昔では見られる植物相も変わってきているのですね。

どんな環境が誰にとって、何が良くて悪いのかはわかりません。
しかし、個人的に秋の七草が幻の植物になってほしくない。という事は想うのです。
昨今の野山を見て山上憶良氏はどのような歌を詠むのでしょうか?!

以上、秋の七草の紹介でした!


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オガライフWriterのChacoさんのプロフィール写真

Chacoさん

1993年千葉県生まれ。長野県在住。 学生時代を東京・鳥取で過ごす。在学中に環境保護団体でのボランティア、インターンを経験。 東京の昭和レトロ、ノスタルジーを感じる下町と、鳥取の雄大な自然と美味しい食べ物が大好き。 趣味は温泉、神社仏閣巡り、お酒、踊る事。 YOGAを取り入れた生活を大切にしている。 全米ヨガアライアンス200時間 修了 Yoga Nidra ティーチャートレーニング 修了

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