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野草や無農薬野菜だけじゃない!プレミアムな卵まで堪能できる「レストラン東北牧場」のバイキングを和ハーブインストラクターがレポート!

投稿日:2019年12月1日 更新日:

キッカケは「野草が食べたい!」

野草と聞いてどんなイメージを持つでしょうか。「え、雑草でしょ?そんなもの食べるの?」と眉をひそめてしまうとしたら、実にもったいない!!野草は日本に古くから生息している植物。日本の風土に合っているものがたくましく生き残っているので、様々な栄養素や効能を持っています。基本的に野に育つものだから、農薬も肥料も使われていません。そして意外なことに(?)美味しい!私は日本の野草や薬草が好きで、和ハーブインストラクターの資格を取ったほどです。お茶を飲んだり、お風呂に入れたりして楽しんでいますが、元来食べることが好きなので、野草料理を食べたいな~っと常々思っていました。

とはいえ、都市部に暮らしていると、安心して食べられる野草を見つけるのはなかなか大変。国や地方公共団体の所有している土地では、基本的に採取はできません。また、野草によっては毒を持つものもあり、見分けには習熟が必要なものもあります。そんな時、野草をバイキングスタイルで思う存分食べられるレストランがある、と知りました。東京・府中市の「ホテルコンチネンタル府中」にある「レストラン東北牧場」さんです。

 

野草いっぱい!「レストラン東北牧場」のバイキング

ホテルコンチネンタル 府中は、京王線府中駅からすぐのところにあります。「レストラン東北牧場」は別館にあり、緑色の日よけが目印。

私はディナーバイキングにお邪魔しました。一歩足を踏み入れると、たくさんのお料理の中に、野草メニューが並んでいます。狂喜乱舞(?)しながら、片っぱしからお皿に乗せてしまいました。

右上から時計回りに、ツユクサのユッケ風軍艦巻き、タンポポ生握り、ギシギシいなりずし、アオビユとサーモンの生春巻き、スミレの巻き寿司、オオバコ乗せクラッカー、オオバコチップス、豚肉のハコベ焼き、ギシギシ乗せオイルサーディン、スベリヒユの酢〆、タンポポの生ハム巻き ジェノベーゼソース、真ん中は、アカザとツナの和え物。見た目にも美しく、バラエティに富んだラインナップ。

野草=地味というイメージも吹き飛びます。香りや食感の違いを楽しみながら、美味しくいただきました。メニュー開発はシェフのひらめきによるもの。もちろん何度も試作を重ねて生み出されるそうです。どれもクセがなくて食べやすく、丁寧な下処理がうかがえます。初めて食べた人や、野草に興味がなかった人は一様に驚くそうです。もっとも、野草好きな人は「もっとクセがあった方が野草らしくていいのに」と言うこともあるそうですが…
私のお気に入りベスト3はこちらです。

【第3位】オオバコチップス

シンプルに素揚げしたものですが、サクサクした食感と野の香りがクセになります。ビールにも合うそうです。オオバコは人や動物が多く通るところに生えるので、おなじみの植物でしょう。子供の頃、花茎をひっかけて引っ張り合う「オオバコ相撲」で遊んだものでした。漢方薬にも用いられ、葉は咳止め、種子は利尿などの効果があるとされています。

 

【第2位】タンポポの生ハム巻き ジェノベーゼソース

生ハムの塩味とタンポポのほろ苦さがぴったりマッチ。ジェノベーゼソースのバジルと香りのハーモニーも楽しめます。タンポポは誰もが知っているおなじみの植物ですが、食べたことはないという人も多いのではないでしょうか。主に若い葉をサラダや天ぷらにしていただきます。βカロテンやビタミンKを多く含み、利尿作用があるほか、食欲不振や消化不良にも効果が期待できるそうです。

 

【第1位】スベリヒユの酢〆

シャキシャキとした食感と香りが山菜のような感じ。一番野草らしいと感じたメニューでした。スベリヒユはあまりおなじみの植物ではないかもしれませんが、野山や畑、都市部でも空き地などに普通に生えています。赤い茎と少し肉厚の葉が特徴的。必須脂肪酸オメガ3を豊富に含むため、中性脂肪を減らしたり、血管を丈夫にしたりする効果があるそうです。米沢藩(今の山形県)藩主の上杉鷹山が、飢饉に備えて作らせた書物の中にも、非常食のひとつとして紹介されています。

 

そしてドリンクコーナーもこのレストランならでは。様々な野草茶が並んでいます。それぞれの野草の説明があり、自分の体調等を考えながら選ぶことができます。「ギシギシ茶×ジャスミン」「ハコベウーロン」などオリジナルブレンドもあり、いろいろ試してみたくなります。紅茶もあるので、野草茶とブレンドするのもおススメです。

 

 

「レストラン東北牧場」の魅力は野草だけじゃない!無農薬野菜、プレミアムな卵も人気

野草のほか、無農薬野菜もこのバイキングの魅力のひとつ。秋ならばツルムラサキや赤かぶ、坊ちゃんかぼちゃなど、これから冬に向かうと大根やゴボウなど、四季折々の無農薬野菜が並びます。また、このバイキングの人気メニューが卵。まろやかな赤玉とクリーミーな青玉があり、どちらも卵かけご飯にして食べられます。赤玉はオムレツやスイーツにも使われています。

東北牧場でとうもろこし、ホタテの殻、牧場に生えている野草などを食べて、平飼いでのびのび育った鶏が産んだ卵。残留農薬ゼロで有精卵です。赤玉は1個216円、青玉は324円。この卵がお目当ての常連客もいるのだとか。卵はオンラインショップで購入することもできます。ギフトにもよいですね。

野草を前面に押し出してはいますが、カレーや中華など、いわゆる普通のバイキングメニューもあります。野草好きな人もそうでない人も、子供からお年寄りまで、皆で楽しめるようにという配慮なのです。実際、最初から野草を食べたい!と思って来る人は少数派かもしれません。「せっかくだから野草を食べてみよう」と挑戦したら、思いのほか食べやすい!という人が続出。「野草の良さは広めたいですが、押し付けではなく、そういった自然な形で受け入れていただければ…」と広報の蔵下さん。

また、デザートが充実しているのもこの「レストラン東北牧場」バイキングのうれしいところ。おすすめは赤玉と牛乳と蜂蜜だけで作られたプリン。優しい甘さと、何より余計なものが入っていない安心感が魅力です。他にもティラミスやチーズケーキなどおなじみのスイーツも。どれも美味しく、特にカボチャプリンは、素材の食感が生きていてとても美味でした。プリンと野草茶をいただきながら、友人とたわいもないおしゃべり。心和むひとときを過ごしました。

 

 

東北牧場ってどんなところ?

バイキングに並ぶ野草や無農薬野菜、卵は、すべて青森県にある「東北牧場」で収穫されたものです。東北牧場は、もともとサラブレッドを育てる牧場。野草は馬や鶏のえさにもなり、元気に育った馬や鶏の糞などが肥料となって、無農薬で野草や野菜が育てられます。このよう資源を循環させ、農薬や化学肥料による環境への負荷を軽減する農業を循環型農業といいます。

東北牧場は約25万坪もの広大な敷地で、サラブレッドの飼育、野草や無農薬野菜の栽培、平飼い鶏による卵の生産などを行っています。公式サイトでは緑に包まれた美しい風景を見ることができます。

野草や無農薬野菜は手作業で丁寧に収穫され、系列の飲食店へ毎日出荷されています。「レストラン東北牧場」のスタッフさんも、牧場へ研修に行くことがあるそうです。収穫や出荷を経験することにより、食材を大切にする心が養われるのだとか。野草のことなど知らずに入社したスタッフも、やはり自分の目で見て収穫などに携わって、その素晴らしさを実感できるようになるそうです。

「周りには何もないし、朝早くから慣れない仕事をするので、最初は不安そうなスタッフもいますが、研修が終わると健康的になって帰ってきますよ」と蔵下さん。一度研修を経験しているスタッフは、新たに研修に行くことになったスタッフに「牧場に行くの?いいなぁ~」と羨ましそうに声をかけたりすることも。かつては東北牧場の野草や無農薬野菜はオンラインショップで購入することができました。現在では「レストラン東北牧場」を初めとする、系列のレストラン・カフェへの供給量が増えたため小売りは行っておらず、系列店舗のみで食べられるそうです。

 

野草が食べられるお店いろいろ

同じホテルコンチネンタル府中にある「カフェ&バー コルト」では、スミレやオオバコなどの野草カクテルがいただけます。
その他、以下の系列飲食店で、東北牧場の野草が食べられます。

●サクラカフェ(サクラホテル内) 池袋・日暮里・神保町・幡ヶ谷
※メニュー…野草ジュース、野草カレーなど

●銀座300BAR
※メニュー…野草カクテル

●さくら亭(原宿)
※メニュー…野草お好み焼き

どのお店も気になります。野草って思いのほか、いろいろな食材に合うんですよね。

私が訪れたのは9月と10月。11月には東北牧場は冬支度に入り、フレッシュな野草の出荷は春までお休みとなります。その間は、ドライやペーストなどに加工したもので、野草メニューを楽しむことができます。もちろん野草茶は1年中楽しめます。無農薬の冬野菜もたっぷりいただけます。東北牧場の豊かな自然を、東京で。気軽に楽しく、健康的なメニューを取り入れられるバイキング。系列の個性豊かなレストラン・カフェも併せて、おすすめです。

 

■「レストラン東北牧場」
(ホテルコンチネンタル府中 内)
東京都府中市府中町1-5-1
https://www.hotel-continental.co.jp/restaurant/restaurant_tohoku/

 


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ゆりさん

若い頃は高級グルメがメインのライターをしていたこともあるけれど、今は体に優しく心地いいことを大切にしています。 着物や和食、やきものなど日本文化が大好き。和のテイストを取り入れながら、自然体にゆるっと、オーガニックライフ、ナチュラルライフを楽しみたいと思います。 和ハーブライフアドバイザー

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