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ヨガやアーユルヴェーダが大好きな翻訳者兼ライターがマインドフルな本をご紹介
はじめまして。今回からオガライフで記事を書かせていただくことになったKannaです。ヨガやアーユルヴェーダが大好きな翻訳者兼ライターという特性を生かして、マインドフルな本を紹介していきたいと思います。ところで、ここ数カ月間で私たちの生活は大きく変わりました。今までの常識は崩れ、マスク、リモートワーク、社会的距離といった新たな生活様式が打ち出され、誰もが新たな生き方を模索している。決して生きるのが簡単な時代ではありません。そんな中で不安に押しつぶされそう、頭の中で次から次へと色んなことを考えてしまって止めることができない、という経験をされている方も多いのではないでしょうか。今回はそんな方にぜひ読んでいただきたい一冊です。
さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる
原書の英語タイトルは『The Power of Now』。直訳するとNow(いま)のPower(力)で、その名の通り「いま」に在ることで「さとり」をひらくことができるという趣旨の本です。日本語版が発売されたのは2002年ですが、英語の原著は1999年発売。20年以上も読み続けられているロングセラーであると共に、30か国語以上に翻訳されている世界的ベストセラーです。
思考にコントロールされるわたしたち
「好きな時に思考を止められますか?」と著者は問いかけます。
どうでしょう。私たちは常に何かを考えていませんか。もちろん思考(マインド)は生きていく上で必要なものなのですが、多くの場合、私たちは思考をコントロールするのではなく、思考にコントロールされており、さらには多くの人々が思考を「本当の自分」だと錯覚しているのだと本書は言います。そして「いまに在る」ことで、その思考を断ち切ることができるのだと。さらに「エゴ」や、過去の経験によって作り上げられる「にせの自分」、そしてネガティブな感情が私たちの「痛み」を生み出し助長させていくが、それも「いまに在る」ことで打ち消すことができ、人生のすべての面において満たされることができるのだと言います。
手放す
さらに、本書では「手放す」ということについて解説しています。「手放す」というのはヤマ・ニヤマ8支則というヨガの教えのひとつでもあります。自分の人生、そして生活のなかにある、あらゆる執着を手放すことができれば、「本当の自分」とひとつになり心の葛藤が解消されるのだと言います。そして、「どんな出来事が起こっても、自分がなにをすべきかが明確にわかり、的を絞って、ひとつずつかたづけるようにして、状況にとりくんでいく」ようになれるのだと、本書は言います。
人生をシンプルに生きるために大切なこととは…
タイトル『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』にある「さとり」なんていう大それたことは私にとって遠い存在でした。ですが本書を読んでみて、日々のちょっとした気づきで小さな「さとり」の状態、つまりは心の平安に達することができるのだと思いました。いままで以上にストレスを感じる今日この頃、そんな状況でこそ「いま」に意識を向け、「いまに在る」ことを実践してみると、新しい展開が始まるのかもしれません。『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』には、具体的な「いまに在る」ための実践方法も書かれています。ぜひ読んでみてくださいね!
紹介著書
『The Power of Now』
さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる (日本語)