製菓衛生師の仕事って、どんなこと??
お菓子作りのプロと聞いて思い浮かべる職業は何か?…と問われれば、「パティシエ」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そのパティシエの多くが所持する資格の1つに、「製菓衛生師」という国家資格があります。資格を取るには、厚生労働大臣指定の製菓衛生師養成施設で、お菓子作りに必要な技術や製菓理論を学ぶと同時に、安全なお菓子を提供できるよう衛生学等について、1年以上徹底して学ぶことが必要です。もしくは2年以上菓子製造業に従事すること、が受験をするための必須条件。
製菓衛生師が人一倍、気をつけていることは…
さて、パティシエはもちろん、製菓学校の講師や学生たちが人一倍気をつけていることは何でしょう?それは、ズバリ自身の“健康管理”についてです。何しろみんな明けても暮れてもお菓子やパンを作っているわけですから、学生はちょっと気を抜けば卒業するまでに10キロ近く体重が増えてしまうこともあります。私が学んでいた製菓学校には、フィットネスジムが建物内に完備してありました。美味しいお菓子を作るには、健康な身体作りも基本ということです。ハードな仕事なので体力作りにもなります。
製菓衛生師が伝える“太らないお菓子の食べ方”
製菓学校の講師がお話されていたことで印象に残っているのは、「太らない為にはお菓子を食べる順番に気をつける」ということ!
デザート(お菓子)を食べるなら、食前ではなく食後に食べることが大切なのです。その理由は血糖値の変化と関係があります。人間が食事をすると血糖値が上がり、インシュリンが分泌されます。インシュリンは各細胞にエネルギー源として糖を運びますが、使いきれなかった糖を脂肪に変えて蓄える働きもします。つまりインシュリンが急激に大量に分泌されると太りやすくなるのです。
そこで、血糖値を急激に上げない食べ方が大切です。フランス料理のフルコースを思い浮かべて下さい。前菜、スープ、主菜とつづき、最後にデザートが出てきますね。日本の懐石料理も同じような流れで、最後に炭水化物のご飯で締めます。実はこれはとても理にかなった食べ方なのです。タンパク質や食物繊維を先にとることで、血糖値の上がり方が緩やかになり、インシュリンの急激かつ大量の分泌が抑えられるので、甘い物を食べても太りにくくなるのです。また、食事の最後に血糖値を上げることで満腹感も与えられます。
製菓衛生師からアドバイス!デザートを食べるなら食後に!
デザートを食べるなら食後に食べる。お正月で体重が増えてしまったら、ぜひ実践してみて下さいね!次回は「冬の感染症・ノロウイルス対策」について掲載します。よくある冬のコワ〜イ話“ノロウイルスで一家全滅”を避けるべく、この冬も徹底的に予防対策しちゃいましょう!