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知足(サントーシャ)は今あるものに感謝すること
前回は「観戒(ニヤマ)」のひとつである「清浄(ショウチャ)」について説明しました。
今回は「知足(サントーシャ)」について説明します。「知足(サントーシャ)」は今の生活、今の地位、今の友人…今、自分の目の前にあるすべてものに満足し、感謝して過ごすことです。簡単に言えば、今以上に物を欲しがらないことです。例えば、お腹いっぱいなのに甘いものを食べたいと思う時はありませんか?そんな状態で甘いものを食べるとカロリー過剰摂取で太る可能性があります。ごはんは食べられる量までにして、最後「ごちそうさま」と感謝して終わりにします。これも知足(サントーシャ)になります。
知足(サントーシャ)は禁戒(ヤマ)のひとつである不貪(アパリグラハ)と一緒?!
知足(サントーシャ)の意味を聞いていると以前、説明した禁戒(ヤマ)のひとつである不貪(アパリグラハ)と意味が一緒のように思えます。知足(サントーシャ)の前にあるので、不貪(アパリグラハ)はそれ以前に守るべきことかと思います。知足(サントーシャ)は今あるものに感謝をすることですが、不貪(アパリグラハ)はその前にこれ以上欲しがらないよう、欲望をセーブすることになります。欲望をセーブしないと必要の無いものまで欲しがります。
よい例がスマートフォンの最新機種。今、持っているスマートフォンはまだ古くなく、アプリや機能も問題なく使えるとはいえ、最新機種が出るとつい買ってしまう人もいます。これは「新しい機種が欲しい」という欲望がセーブできず、つい買ってしまうという状態ですね。これは今ある機種をそのまま使う知足(サントーシャ)から遠退く、不貪(アパリグラハ)も守れていません。今あるスマートフォンもまだ使えるし、壊れるまで使おうということは不貪(アパリグラハ)も守れて、知足(サントーシャ)も達成できるかと思います。このように不貪(アパリグラハ)を守れて、ようやく感謝でき、知足(サントーシャ)を達成できます。
知足(サントーシャ)的生活を送ると本当に必要なものを考える】
知足(サントーシャ)を達成するには、自分の欲望を抑え、本当に必要なものを考える必要があります。
物を買う時も本当に必要か考えたり、手放す時も必要かどうかを考えるようにすることです。例えば、洋服を買う時、これは本当に必要か?似たようなものがあるかを考えることです。似たようなものがあれば買わずに済み、元々持っていた洋服を着倒すこともできます。洋服も着倒されると役目を果たしていると思います。人間関係も同じです。愚痴を言ったり、自分が不幸になることを楽しむ友達など、自分をマイナスな方向に引っ張ろうとする友達もいるかと思います。人間関係なので、少し億劫かと思いますが、自分が不幸になるのなら手放す勇気も必要です。
知足(サントーシャ)的生活を送って今の生活に感謝しよう
意外と日常過ごしていると、特に必要ないもので溢れていたり、必要ないものを欲しがったりするかと思います。
何かを買う時・得る時は良く考えて、必要なものだけを持ち、物や回りに感謝できるようにしましょう!