目次
大好きなハワイをより深く知るために
皆さん、Aloha!オガライフライターのMasaeです。
前回の記事では、世界的な旅行の流れがレスポンシブル・ツーリズムにあることを書きました。
私は以前からレスポンシブル・ツーリズムに興味があったので、今年の4月にハワイ島を訪れる際にもっと深く文化を知るために、10年来の友人であり、ネイティブハワイアンの血を引く男性に『マイレ・プログラム』の開催をお願いしていました。
注意:マイレ・プログラムは既存のものではなく、リクエストによって開催されるものです。
ハワイの環境問題を目の当たりにする
実はマイレ・プログラムを開催するにあたり、4月のこの時期はあまり良い時期ではないと言われていました。なぜなら、メリーモナーク・フェスティバルという大きなフラの大会があること、卒業シーズンを控えているからです。ハワイアンにとってマイレという植物はとても神聖であり、これで作ったレイは、お祝い事や儀式には欠かせません。そのため、この時期にはレイに適した成長具合のマイレは、ほとんど残っていないということでした。
もちろんレイを作ることに興味はありますが、何より自生している現場が見られれば良いと思い、また自然のものですから、いつも人間の思う通りにはならないことを承知でお願いしました。
ツアーで目にした、島国日本よりももっと小さなハワイ諸島に起こっていること
-ごみ問題について-
最初にマイレで有名なパナエヴァという土地に行きましたが、さすがにそこの最上級のマイレは摘み取られた後でした。その後、アテンドしてくれる男性が知っているいくつかの場所を回る間に、ハワイ島の普段観光客が行かないであろう場所も通ることとなり、ハワイ島が抱える問題を見ることができました。
そのうちのひとつがゴミ問題です。ヒロでは日本のようなごみ収集サービスがなく、各自・家庭ごとに集積場に持って行くのですが、その集積場にも限りがあります。また自分で持って行くことが多いため、ハワイの人はなるべくごみを少なくしようとしているのだとか。そしてごみ集積場には、まだ使えるものを決められた場所に置いておき、使いたい人がそこから持って行くというシステムもあるようです。日本も小さな国ですが、より小さなハワイ諸島にとってごみ問題は深刻です。ハワイ州では、2015年7月よりプラスチックのレジ袋が全面禁止となっています。
-外来種の問題について-
太平洋にポツンと浮かぶハワイ諸島は、どの大陸とも地続きになったことがありません。長い間その中で完結する生態系が成り立っていましたが、容易かつ大量の輸送が可能になったお陰で、外来種が持ち込まれるようになりました。前回の記事にも書きましたが、ハワイ諸島にはかつて蚊はいませんでした。それが生きたまま持ち込まれてしまい、それが原因となっていくつかの動植物が絶滅してしまいました。日本でも外来種は問題となっていますが、ハワイではより根深く深刻な問題なのです。
2014年にRapid ʻŌhiʻa death(ラピッド・オヒア・デス)と呼ばれる新しい病原真菌が見つかり、オヒアというフトモモ科のハワイ固有の樹木が次々と枯死しています。現在、ハワイ州ではこの菌が広がらないように対策を急いでいるところです。今回のツアー中にも、たくさんのオヒアの巨木が立ち枯れしているのを目の当たりにしました。
この写真は、立ち枯れしてしまったオヒアの巨木です。
ハワイ島の多彩な天候
様々なハワイ島の抱える現状なども見ながら、プログラムは進んでいきました。パナエヴァからマウナロアロードへ移動したところ、たくさんの自生しているマイレを見ることができました。
午前中は快晴でしたが、山の天気は変わりやすいもの。マウナロアロードに着いた頃から雨が降り始め、様々な植物の説明をしてもらう頃にはザーザー降りとなりました。この前日は悪天候でマウナケアロードもマウナケアも閉鎖されていたとのことですから、この道に入れただけ幸運だったと言えますね。ハワイ島自体は熱帯にありますが、17気候区分のうち15区分がハワイ島でみられるそうです。この日もヒロの街中では30℃を超えていましたが、雨のマウナロアロードでは13℃と、1月の東京と同じくらいの気温でした。
次回も引き続きマイレ・プログラムの様子をご報告していきます。
※Masaeからお知らせです※
2019年9月19日(木)~25日(水)にハワイ島でリトリートツアーを行います。
ハワイの伝統文化や自然に思う存分触れながら、心身ともに癒せる内容となっています。
ご興味のある方は、こちらをご確認ください!