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紅茶や緑茶だけじゃない!お茶の全6種類をお茶マニアが解説!

投稿日:2020年9月14日 更新日:

意外と多様なお茶のかたち

前回の記事で、お茶は「チャノキ(Camellia Sinensis)」という植物の葉から作られる飲み物であることを紹介しました。緑茶や紅茶などお茶には様々な種類がありますが、全て同じ植物に由来しているのはなかなか面白いですよね。茶葉を摘んだ後、製造方法を変えるだけで色や味が大きく異なるお茶を作ることができるのです。

緑茶や烏龍茶、また紅茶は日本人の生活に広く浸透していて馴染み深いものですが、実はお茶にはもっとたくさんの種類って知っていましたか?お茶の発祥地である中国では、伝統的に緑茶・白茶・黄茶・烏龍茶(青茶)・紅茶・プーアル茶(黒茶)というように、お茶は6種類に分類されます。今回は様々なお茶の種類についてご紹介します。

 

いろいろあるお茶の種類の特長とは

以下ではそれぞれのお茶について簡単にご紹介します。

緑茶

緑茶は、世界で製造・消費ともに最も多いお茶です。鮮やかな緑色の茶湯の色と爽やかな味は、特にアジア圏で人気があります。緑茶は「不発酵茶」と呼ばれることもあるように、茶葉を一切発酵(酸化)させていないのが特徴です。茶葉を摘んだ後、火入れ(炒める、もしくは蒸す)をして、葉に含まれるポリフェノールの酸化を完全に止めてしまいます。そのため、他のお茶に比べてより自然で葉そのものの味わいを楽しめるお茶となっています。ポリフェノール(カテキン類)が豊富で抗酸化作用が強いのが緑茶の特長。美容や健康促進に効果があると太古の昔から重宝されてきました。含まれるカフェインの度合いは、他のお茶に比べて中程度です。

 

白茶

白茶は全てのお茶の中でも、茶葉を収穫後にしおれさせてから自然乾燥するのみという、最も簡素な製造方法で作られます。言い換えれば、ほとんど人の手を加えず、自然に任せてほんの少しだけ発酵させる「弱発酵茶」なのです。非常に繊細で、香り・味わい・水色ともに上品で後味がとても甘いのが特徴です。カフェインの度合いは弱く、夕方のリフレッシュに最適です。

 

黄茶

黄茶という名前を聞いたことのある人は少ないかもしれません。黄茶は生産量が少ない珍しい高級茶で、実はお茶好きの私もまだ試したことがありません。製造過程は緑茶に似ていますが、より時間をかけて低温で火入れを施すため、若干発酵が進みます。他のお茶にはない黄色の茶湯の色と、烏龍茶と緑茶の中間のようなユニークな味わいが特徴。特にお茶に詳しい人の間で好まれます。カフェイン度は中程度です。

 

烏龍茶(青茶)

烏龍茶は「半発酵茶」とも呼ばれ、茶葉の発酵を中程度まで進めることで作られるお茶です。烏龍茶と一口に言っても、発酵の度合いはが30%~80%と幅広いため、より緑茶に近い味わいから紅茶を思わせるものまで、多種多様であるのが特徴的です。烏龍茶には中国大陸産のものと、台湾産のものがあります。烏龍茶には、発酵の過程で他のお茶には見られない独特な「ウーロン茶ポリフェノール」を生み出します。最近の研究により、この「ウーロン茶ポリフェノール」が、体内のエネルギーの消費や中性脂肪の燃焼を促す、血中のコレステロールを抑制するなどの効果を持つことが明らかになっています。

 

紅茶

 

ここまで読んだら想像がつくとは思いますが、紅茶は「完全発酵茶」と呼ばれ、茶葉の持つ酸化作用を最大限に引き出すことで作られます。実は他のお茶に比べると歴史が浅く、清の時代に初めて作られるようになりました。当時中国茶を大量に輸入していたイギリスの人々の好みに合わせて、実験を繰り返した結果作られたのが紅茶なのです。全6種類の中で最もカフェインの度合いが高いお茶ですが、コーヒーに比べるとカフェインの作用はとてもゆっくりです。そのため、より持続的なリフレッシュや集中力維持に最適な飲み物です。味が強いため、ミルクやレモン、砂糖などがよく合います。

 

プーアル茶(黒茶)

上記のお茶は、全て茶葉が自然に持つポリフェノールの酸化作用を利用して作られます。プーアル茶は唯一、微生物の作用で発酵されたお茶です。緑茶などを乾燥させる前に積み上げて多湿状態に置き、菌による発酵を進めて作られます。そしてその後、年を重ねて熟成させることもあります。年代物のプーアル茶には高い価値が付き、ヴィンテージワインに例えられることも。お茶の色がとても濃いことから黒茶と呼ばれることもあります。濃厚で体の芯から温めてくれるお茶なので、私は秋や冬に飲むことが多いです。年を重ねるにつれてカフェインの度合いは下がっていきます。

 

いつもと違ったお茶を試してみるのもアリ!

以上、お茶の基本的な全6種類について解説しました。さらにこれらのお茶に花や果実で香りを付けたり、お茶同士をブレンドしたり、さらにチャノキ以外から作られるハーブティー(狭義での「茶」には当たらないのですが)なども考慮すると、お茶の世界は非常に幅広いのです。もし興味があれば、いつものお茶とは違った種類のお茶を飲んでみることをおすすめします。世界がちょっとだけ広がるかもしれませんね!


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Nina Belovaさん

Nina Belovaさん

北海道生まれ、福井県育ちのロシア人。2018年に東京大学教養学部地域文化研究分科北アメリカコースを卒業後、アメリカ人と結婚。6か月間アメリカやヨーロッパを旅行した後、ニューヨーク州の田舎町クーパーズタウンに移住する。『モヒカン族の最後』の作者ジェームズ・フェニモア・クーパーゆかりの土地で、猫とともにスローライフを楽しみ中。 高校生の時からヒッピー文化に興味があり、卒論のテーマは「アメリカの対抗文化―ヒッピー運動と超越主義思想の比較研究」。エマーソンやソロー、そしてヨガの聖典『バガヴァッド・ギーター』などを愛読し、現代のヒッピーとして幸せの探求を続けている。毎日10杯以上のお茶を飲むお茶マニア。茶が持つ健康効果、茶の文化や歴史に魅せられ、現在はITA(International Tea Academy)のティーマイスターの資格取得を目指して勉強中。その他の趣味はヨガ、編み物、読書、ガーデニング、お絵描きなど。フリーランスのライター・翻訳者・通訳(日英露のトリリンガル)としての経験は3年以上。

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