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チベットとの出会い
皆さん、Aloha!オガライフライターのMasaeです。
あれほど暑かった夏も終わり、朝晩は1枚上着を羽織る季節になりました。
皆さんは今年の夏はどのように過ごしましたか?
旅行が大好き私の夏休みは、夫と海外旅行が定番です。
今年の旅行先はチベットを選びました。
チベットとの出会いは、1997年の年末に訪れたシカゴ美術館でした。
当時、チベットいう地域をまったく意識したこともなかったのですが、アメリカではチベット解放運動が盛んだったのです。
それから興味を持ち始めました。
しかし、現在までに数回の暴動が起こったこともあり、また一般の旅行客がふらっと行ける場所ではないため、
なかなか機会が持てませんでしたが、今年の8月にようやく訪れることができました。
チベット最大のお祭り『ショトン祭』
外国人がチベットを訪れるには、入域許可書が必要です。
私たちはちょうど日本のお盆の時期に行われたショトン祭を見学する企画ツアーに申し込みをしました。
チベットは非常に信仰心篤い国としても有名で、ほとんどの人がチベット仏教やボン教を信仰しています。
そのチベット仏教最大のお祭が『ショトン祭』。別名『ヨーグルト祭り』です。
その起源は、僧侶達が夏の一定期間経堂に籠もって修行を行った解禁日に、村人たちがヨーグルトを施して出迎えたものだと言われています。
ショトン祭では、ラサ市のデプン寺やセラ寺で大タンカ(チベットの仏画)が開帳されます。
それを見ると大きな功徳を積めるとされているため、多くの巡礼者がラサ市に集まってきます。
昨年のデプン寺の参拝客は40万人だったそうです。
信仰篤いチベットの人たち
先ほども書いた通り、チベットの人はとても信仰心が篤いです。
私自身は、多くの日本人がそうであるように、特定の宗教を信仰している訳ではないけれど、お正月には初詣に行き、
お彼岸にはお墓参りをし、神仏と言えるような人間の存在を超える何らかの大きな力の存在を認めています。
しかし、自宅マンションには神棚も仏壇もありません。
一方、チベット民族の信仰は、とても熱心です。
どこのお寺を訪れても参拝者が溢れ、お賽銭やお布施も気前良くどんどん置いていきます。
チベット人のツアーガイドによると、チベット民族は輪廻転生を信じているため、今生で何があっても頓着しないのだとか。
過去に対する後悔というのはほとんどないそうです。
それよりも今ここで喜捨を行うことによって徳を積み、来世でより良く生きることの方が重要なのだそうです。
同じ理由によって、死者の弔いもとても質素なのだそうです。
なぜなら、死んでしまった者の魂は既に輪廻に入っているため、その遺体にこだわりはないとのこと。
それを聞いたときに、日本との違いを感じました。
今にこだわらず、今を生きる
心理学では、人は1日に6万回思考すると言われています。
しかも、その8割は過去に起こった出来事の後悔や、未来に対する不安などのネガティブな思考だと言われています。
ここ数年、『マインドフルネス』という言葉をよく聞くようになりましたが、
これは『今、今現在において起こっている経験に注意を向ける心理的な過程』のことで、瞑想などの訓練により会得できるとされています。
しかしチベットの人たちは、信仰を通じて、このマインドフルネスに近い感覚を得ているように感じました。
過去を後悔せず、未来を心配しない心の持ち方
日本ではこのように熱心に宗教を信仰する人は多くはありません。
または信仰していても、それを表に出す人は多くありませんね。
しかし、それぞれ心の中では何かを信仰しているのだと思います。
毎日生活していると、自分ではどうにもならないことに遭遇することが多々あります。
今年は台風や地震などの自然災害が多く起きていますが、まさにこれらのことはその代表です。
過去に起こったことに対して、どうしてこんなことになったのかを後悔したり、未来への不安を抱えて過ごすよりも、
『今、ここに集中する』ということを心がけてみようと思うきっかけとなったチベット訪問でした。