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意外と知らない?お茶マニアが解説!お茶の歴史と文化について

投稿日:2020年9月6日 更新日:

茶の魅力に魅せられて…

私はロシア人の両親のもと日本で生まれ、日本とロシアという2つの「お茶好き」な文化の間で育ちました。朝ごはんには紅茶を飲み、学校には緑茶や烏龍茶の水筒を持参、そして夕食後には家族でティータイムを楽しむ…そんな毎日を過ごしたものですから、お茶を深く愛するようになったのは不思議ではありません。

いま、25歳の私は毎日10杯以上のお茶を飲み、お茶に関する資格取得に向けて勉強しながらインスタグラムでちょっとしたお茶ブログを運営しています。お茶の魅力は学べば学ぶほど奥深いもの。オガライフのライターとして、読者の皆さんにそんなお茶の素晴らしさを伝えていきたいと思っています。お茶は3000年近くの歴史を持ち、世界で水の次に最も広く飲まれている飲料であると言われています。今回は、お茶の歴史と世界各地で異なるお茶の伝統について簡単に紹介します。

 

お茶の歴史~文明をつないだ飲み物~

紅茶、緑茶、烏龍茶、プーアル茶などお茶には様々な種類がありますが、どれも同じチャノキ(学名Camelia Sinensis)という植物の葉から作られます。葉をいかのように加工するか、特にどれだけ酸化/発酵させるかによって味や茶湯の色が変わってくるのです。

チャノキは中国南西部の雲南省が原産であると言われており、現在でもこの地域には樹齢800年を超えるチャノキが自生しています。お茶がいつ頃から飲まれるようになったのかは、様々な伝説がありますがはっきりとはわかっていません。現在知られている世界最古の茶葉は漢の景帝の墓(陝西省・西安)から見つかったもので、紀元前1世紀頃(約2100年前)のものであると特定されています。つまり、2000年以上も前から中国ではお茶が愛飲されてきたのです。

また、茶は重要な交易の品でもありました。チベットの遺跡では紀元2~3世紀のものと考えられる茶葉が見つかっており、漢王朝の時代から既にシルクロードを通じて茶の取引が行われてきたことが知られています。雲南地方からインドのベンガル地方まで続く「茶馬古道」と呼ばれる交易路も発展しました。茶が日本に伝わったのは9世紀初頭、平安時代です。後に比叡山延暦寺を建て天台宗の開祖となる最澄が、修行のために渡った唐から茶種を持ち帰ったのが始まりです。それ以前にも宮廷では中国から輸入した茶が飲まれていましたが、初めて日本産の茶を口にしたのは嵯峨天皇であると考えられています。最澄が比叡山のふもとにチャノキの種を植えてから10年後のことでした。

ヨーロッパへとお茶が伝わったのはずっと後、17世紀になってからです。東インド会社が最初に持ち帰ったのは緑茶や烏龍茶であって、後に少しずつヨーロッパ人の好みに合わせた発酵度合いの高い紅茶が開発されるようになりました。19世紀に列強による世界の植民地化が進むとともに、お茶の栽培技術もインドやスリランカ、アフリカ諸国、東南アジアなどに広まります。今日では、中国に続いてインドとケニアが世界最大のお茶の生産地となっています。

 

世界各国でこんなに違う!お茶の文化

お茶が世界各国で親しまれるようになるにつれ、それぞれ独特なお茶の文化が発展しました。日本では緑茶や烏龍茶が最もポピュラーですが、このような不発酵茶・半発酵茶が好まれるのは東アジアのみ。今日、世界で消費されるお茶の約70%は紅茶となっています。

世界で最も多くお茶を飲む国はどこでしょうか?単純に消費量だけを見るとインドと中国がダントツなのですが、国民1人当たりのお茶の消費量はトルコがナンバーワンとなっています(2016年の統計による)。続いてアイルランドやイギリスがランクインし、モロッコやエジプトなどのイスラム圏諸国が多数並びます。これは、お酒を飲まないイスラム圏でお茶がリフレッシュ飲料として人気があるためです。中東諸国では砂糖をたくさん加えた甘い紅茶が好まれています。

イギリスやアイルランドは過去300~400年の間で独特なお茶文化を築き上げてきました。お昼にサンドイッチやスコーンといった軽食と共にお茶を飲むアフタヌーンティーの伝統は特に有名ですね。イギリスの映画を見ると、強盗に入った家で犯人がお茶を飲むシーンがあったりと、イギリス人のお茶好きがコミカルに描かれていることが良くあります。

ポーランドやロシアなどの東欧諸国も断然コーヒーよりも紅茶派です。ちなみに「紅茶にジャムを入れる」ロシアンティーは完全に神話。本当のロシアンティーは、濃いお茶の濃縮液のようなものをポットに作り、それをお湯で薄めて飲みます。ジャムや蜂蜜を1口、紅茶を1口というように交互に楽しむことの方が多いのです。サモワールと呼ばれる金属製の給茶機も伝統的です。

インド(特に北部)では、スパイスやミルクを加えて煮込んだチャイが好まれます。植民地時代、インドで栽培された良質の茶葉は全て輸出用に回され、国内消費用には低品質の茶葉や茶葉のほこり(ティーダスト)のみが残されたという歴史があります。このような低品質の茶葉でも美味しく楽しめるようにと発展したのがチャイなのです。

中国では何千年もお茶が飲まれていただけあって、お茶の種類や飲み方も非常に複雑です。中国茶は大きく分けると白茶、黄茶、緑茶、烏龍茶(青茶)、プーアル茶(黒茶)、紅茶の6種類があります。さらにジャスミンの花などで香りを付けた花茶なども有名ですね。中には20gで200万円を超える値段のつく高級茶もあるのだとか…!

そしてもちろん、茶道のような儀式が発展したのはご存知の通りかと思います。日本におけるお茶の文化については、またいつか別の記事で詳しくご紹介したいと思います。

 

学ぶほどに深まるお茶の楽しみ

「お茶」と一言でいっても、その種類や飲み方、文化、歴史は本当に様々です。飲めば飲むほど、そして学べば学ぶほどに深まるのがお茶の最大の楽しみであり魅力であると私は考えています。まだまだ私も知らないことばかりで未熟者ですが、毎日少しずつ学びを深めていきたいです。オガライフのこれからの記事では、お茶の持つ健康効果や様々なお茶の種類、おすすめのお茶などについて紹介していきます!これからどうぞよろしくお願いいたします!


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Nina Belovaさん

北海道生まれ、福井県育ちのロシア人。2018年に東京大学教養学部地域文化研究分科北アメリカコースを卒業後、アメリカ人と結婚。6か月間アメリカやヨーロッパを旅行した後、ニューヨーク州の田舎町クーパーズタウンに移住する。『モヒカン族の最後』の作者ジェームズ・フェニモア・クーパーゆかりの土地で、猫とともにスローライフを楽しみ中。 高校生の時からヒッピー文化に興味があり、卒論のテーマは「アメリカの対抗文化―ヒッピー運動と超越主義思想の比較研究」。エマーソンやソロー、そしてヨガの聖典『バガヴァッド・ギーター』などを愛読し、現代のヒッピーとして幸せの探求を続けている。毎日10杯以上のお茶を飲むお茶マニア。茶が持つ健康効果、茶の文化や歴史に魅せられ、現在はITA(International Tea Academy)のティーマイスターの資格取得を目指して勉強中。その他の趣味はヨガ、編み物、読書、ガーデニング、お絵描きなど。フリーランスのライター・翻訳者・通訳(日英露のトリリンガル)としての経験は3年以上。

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