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ヨガと瞑想について
近年、瞑想という言葉はとっても一般的になってきましたね。大企業でも、仕事の効率を上げたり、クリエイティブなアイディアを生み出すために瞑想が取り入れられています。でも、瞑想って何?座って目を閉じてどうするの?という方もいるのではないでしょうか。瞑想とは、集中の延長線上にあるもので、一つのものに心を集中させるプラクティスです。たった7分集中することができたらブッダの領域と言われるぐらい、心は常に動きます。座って、心を落ち着け、さあ瞑想…と始めた瞬間に、今日の夜は何を食べよう、あのメッセージに返信しなきゃ、なんていう考えが次々と頭に浮かんでくるわけです。その動きを止めて、また意識を一つの物に戻すという繰り返しが瞑想です。
ヨガスートラの第一章二節に、「ヨガとは心のはたらきを止滅させることである」とあります。つまり、ヨガの最終目的は、心の動きを止めることにあります。そのためには、瞑想は必須のプラクティスで、ヨガ八支則の7番目Dhyanaにあたります。ヨガというとASANA(体位、ポーズ)がイメージされますが、色々なポーズも実は、長い時間の瞑想に耐えられる体を作るためなのです。瞑想は、体、心や感情そして魂にも影響すると言われています。一番の効果は、心が落ち着き、穏やかになることです。それにより、不安や執着を減らしてくれ、喜び、幸福感が増すという効果もあります。さらに、記憶力がアップしたり、自信や活力が生まれたり、たくさんの嬉しい効果が瞑想にはあります。
どうやって瞑想するの?瞑想法の基本を紹介!
ヨガの瞑想法の基本は、呼吸に意識を向け、集中して行います。どうして呼吸なんだろう、別に他の物に集中してもいいんじゃない?って思いますよね。いいんですよ、他の物でも!ただ、呼吸はヨガの中ではとっても大切です。心臓や血流などは、自分の思うようにはコントロールできないのに対し、呼吸は体の機能の中で、意識的にコントロールできるものです。ヨガの中では、エネルギーのことをPRANAプラーナというのですが、呼吸からもこのPRANAを取り入れています。そしてそのPRANAは体の中にある見えないNADIナーディという管の中に入っていきます。3つある一番重要なNADIの二つが鼻の穴に通っているので、呼吸をコントロールするということは、同時にエネルギーもコントロールすることになります。そして、もう一つ呼吸が大切な理由は、体、心、魂をつなぐものは呼吸だからなのです。
呼吸を使った一番シンプルな瞑想方法!
まず、楽な姿勢で背中をまっすぐにして座り、目を閉じます。深呼吸を数回した後、吸気3秒、呼息6秒、または吸気6秒、3秒息を止めた後に呼気9秒、というように呼吸の間隔をコントロールします。雑念が入ってきたら、また呼吸に戻ります。これを5分間、10分間と少しずつ時間を延ばしていきます。これが基本の瞑想です。
次におすすめの呼吸を使った瞑想は、吸気がおへそから眉間に上がっていき、呼息がまた眉間からおへそまで下がっていくのをイメージしながら呼吸するプラクティスです。呼吸とともにエネルギーも上がっていくような気持ち良い感覚が味わえます。
最後に、もう一つシンプルな方法は、鼻の穴から入ったり出たりする呼吸を観察する方法です。呼吸はいつも必ず違います。あたたかく感じたり、冷たく感じたり、その呼吸の違いに集中するという方法です。
呼吸を使った瞑想は、いつでもどこでもできます。デスクの前で目を閉じて5分間プラクティス、電車の中で座れたときに次の駅まで呼吸に集中など、慣れてくるとどこでも、隙間時間に心を落ち着ける簡単な瞑想ができるようになりますよ!
他にもある瞑想方法。おすすめの3つの瞑想
①ロウソクの火を使った瞑想テクニック
楽な姿勢で背中をまっすぐにして座った後、目の高さ位にくるように自分の前にロウソクを置きます。一度目をつぶって深呼吸した後、目を開けて炎の一番上のとがったところに集中します。まばたきを我慢できるまでせずに炎の一点を見続けます。そして、一度目を閉じて呼吸します。雑念がわいてきたら、また目を開けて炎に集中します。この繰り返しを5分から15分続けます。火はネガティブな感情や思考を燃やしてくれるので、瞑想後はとってもすっきりします。
②一点に集中する瞑想テクニック
壁の前に楽な姿勢で背中をまっすぐにして座った後、壁の一点に意識を集中していきます。ずっと一点を見続けていると、錯覚で何か違うものが見えてきたりもするのですが、その一点に集中し続けるというプラクティスです。雑念がわいてきたら、一度目を閉じ深呼吸。そして、また目を開けて壁の一点に意識を持っていきます。5分から15分、慣れてきたら時間を延ばしていきます。このテクニックは禅でも使われているようです。
③体の中の音に集中するテクニック
楽な姿勢で背中をまっすぐにして座ったら、人差し指で両耳をふさぎます。目を閉じて、閉じた耳の中から聞こえてくる音に集中します。不思議な音が聞こえてきます。心拍の音だったり、血流の音だったりするのですが、最初はゴォーという音だったり、みんな同じものが聞こえるわけではありません。プラクティスを続けると、色々な自分の体の中の音が発見できて面白いですよ。たった5分でも、十分に集中できます!
今日から毎日5分の瞑想で穏やかな幸せを感じる!
瞑想って、意外と簡単にできるシンプルなものなんだと思いませんか?次は、じゃあ、いつ瞑想しよう?ですよね。朝起きて、出かける前にするというのは理想的ですが、なかなかそんな余裕はないのが現実です。基本的にはいつでもできる時にすればいいのです。家を出る時間まで、10分あるから、ちょっと瞑想しようとか、見たいテレビ番組まであと15分あるからそれまで瞑想してみよう、というような隙間時間を使ってもいいですね。でも、朝ごはんの前、ベッドに行く前など時間を決めると毎日のルーティンに組み込まれて習慣化しやすいです。短い時間でも、毎日プラクティスすると瞑想の効果を実感することは間違いなしです。
瞑想が習慣になると、自分の感情の動きに敏感になります。あっ、今私怒りそうになっているとか、もしかして、今嫉妬している??とか、気づきが大きくなります。そうすると、その湧き上がりそうになるネガティブな感情をうまくコントロールできるようになったり、よくわからないフツフツとした感情の原因に気づいたりするようになります。気づきがあると、自然と心は穏やかな方へ向かおうとします。心が穏やかだと、小さな幸せも感じやすくなり、毎日ワクワクすごせますよ。
そして、瞑想を深めていくと、潜在意識も刺激されます。この潜在意識が刺激されることによって起こるシンクロニティ、夢が叶いやすくなるなんていうウキウキする効果も瞑想にはあるのですが、これはまたの機会に!
オガライフライターYoko さんのプロフィール