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冷えにくい体を作るアーユルヴェーダの食事法
アーユルヴェーダ の食事法は、乱れてしまった心身を本来の健やかさに戻し、体調を整えます。心身の健康維持促進に役立つアーユルヴェーダの食事法には、いくつかのポイントがあります。
- それぞれに違う消化力に見合った食事の量と質
- 季節や時間ごとの消化力に合わせた食べ方
- 食べ物が持つエネルギー
- 食べものが持つ質
- 6つの味
- 食べ方
適切な食事をいただくことで寒い時期を元気に過ごすことができ、適切な食事法を実践することが冷えにくく免疫力の高い体作りに役立ちます。今回の記事では、冬の消化力に合わせた食事量や食事の質について書きます。
寒い季節のアーユルヴェーダ生活術!消化力に合う食事量とは?
アーユルヴェーダの食事法で最も大切なことは、食べた物をしっかり消化することです。消化できなかった未消化物が体内に溜まることが、病気の大きな原因と考えるからです。そのため、一人一人が持つ消化力や、季節ごとに変化する消化力に合わせた食事量と質に調整することが健康の秘訣となります。寒さが強まる冬は、1年の中で最も消化力が強くなる時期。滋養豊かな食べ物の消化吸収もスムーズに行われるため、体力の基礎作りに最適な時期です。寒さが強まってきたら、より栄養価の高い食べ物を腹7〜8分、美味しくいただきましょう。満腹になると消化が難しくなります。
アーユルヴェーダで考える寒い季節に合う食事の質!
乾燥と冷えが強まる初冬は、ヴァータ優勢な季節です。私たちの体内でもヴァータ(風のエネルギー)が増えやすくなります。ヴァータ(風のエネルギー)が増え乱れると、身体的には冷えと乾燥が強まり、精神的には気分が変わりやすくなったり、不安や落ち着きのなさが増長します。
体内で増えたヴァータ(風のエネルギー)を減らすための食事の質は、冷たい・乾燥と逆の質になります。
- 温かい
- しっとりとした潤いがある
- 適度な油を摂取できる
冷たい水に浸かったような冷え方をする晩冬は、カパ(水のエネルギー)優勢な季節。私たちの体内でもカパ(水のエネルギー)が増えます。身体的には冷え、むくみや重だるさが強まり、精神的にはやる気のなさや眠気、ネガティブ思考に陥りやすくなります。
体内で増えたカパ(水のエネルギー)を減らすための食事の質は、冷たい・重たいと逆の質になります。
- 温かい
- 軽やか
アーユルヴェーダ生活術おすすめの料理と調理法をご紹介!
・初冬
水分も油分も多めの鍋やスープがおすすめです。特に皮膚や体内の乾燥と冷えが気になる時は、南瓜スープやポタージュなどクリーミーなスープで、心身に潤いを与えたいですね。そして、冬といえば鍋物!野菜や魚介、肉など多くの食材が柔らかく煮込まれているので、消化にも優しく、栄養が溶け込んだ汁も滋養深く、多種の味を楽しむことができます。
・晩冬
春に向けて少しずつ身体を軽やかにする食事を心がけましょう。食事量は腹7分以下に、徐々に消化の軽いものに切り替え、甘いものは控えめにすることをお勧めします。温かいスープもクリーム系よりあっさり系へ。そして、冷えにくく動きやすい身体作りのために、消化力を整えながら身体を温めるスパイスを、料理に使うこと。
食事の質は、調理法で変えることができます。例えば豆腐料理。湯豆腐にすると、温かくしっとりとした質、麻婆豆腐にすると、温かくしっとりと適度な油分の含まれた質になります。また、炒り豆腐にすると、温かく軽やかな質になります。
ヴァータ(風のエネルギー)優勢の初冬には、湯豆腐や麻婆豆腐が向いています。
カパ(水のエネルギー)優勢の晩冬には、炒り豆腐が向いています。
寒い冬はアーユルヴェーダ生活術の食事法と食事の質で元気に!
寒い季節は、1年の中で最も消化力が強まる時期です。温かく滋養豊かな食事をおししくいただく事で、身体の基礎が養われます。これからの1年を元気に過ごすために、寒い時期に適した食事で、免疫力の高い健康な心身を養いましょう。次回は、冷えにくい体作りに役立つスパイスについて書きます。