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「漢方」というと、どんなことをイメージしますか?
「苦そう」「匂いが独特」「素材が高級」など、ちょっと敷居が高いイメージがあるかと思います。
私も漢方を習うまではそう思っていました。
ただ、調理師として今までのハーブの知識だけではなく、同じ「植物」の東洋ハーブ(漢方)にもとても興味がありました。
少し漢方についてご説明しますね。
そもそも漢方って??
漢方の本質は中国古来の自然哲学に基づく「医学」「薬学」「養生学」の3本柱です。
その中で、私たちが普段から取り入れられるのは「養生」です。
「養生」には気功と按摩(あんま)も含まれています。
「養生」とは生活に留意して、できるだけ病気にならず健康に暮らすこと。
例えば、健康の面から塩分を採り過ぎない、健康被害があるタバコを吸わないようにする、といった摂生です。
このような生活の中でのちょっとした気遣いで「生命力=自然治癒力」を高めることです。
自然治癒力を上げ、未病を防いでいくのも大切です。
未病とは、肩こり、不眠、便秘、だるさ、手足の冷え、肌荒れなど身体が教えてくれる何らかのSOSサインなのです。
そんな身体からの小さなサインは私たち自身が気付けることです。
この小さな「不調」を見逃さず、大病になる前に解消していくことが養生です。
漢方の陰陽五行説
また、漢方では様々なものが陰と陽に分けられます。
陰と陽という言葉は聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
この陰と陽というのは古代中国の自然哲学の基本で「陰陽論」と「五行説」という2つの哲学思想から成り立っています。
そして2つを合わせて「陰陽五行説」といいます。
陰陽というのはバランス、五行とはつながりを指します。
陰…暗、下、寒、秋冬、内
陽…明、上、熱、春秋、外
陰陽論では、陰陽が互いに対立し、依存し、消長(量の変化)し、転化(質の変化)することを主に論じています。
何事もうまくバランスを保っている時は健康ですが、バランスを欠くと病を患う、という考え方になります。
漢方を生活に取り入れるには?
漢方は悪くなった、不調になった場所だけを見るものではありません。
例えば舌にできものが出来たら、何日前から出てきたか、何時ごろが痛いか、そして舌全体を見ていきます。
舌の色、厚み、むくみ、形状、舌の裏の色など様々な所を、更には起床時間から就寝時間までの間の
生活スタイルまで見て総合的に判断します。
年齢を重ねていくと、治療よりも日々の養生が大切になってきます。
その点からして漢方は強い味方になってくれるのです。
ぜひ、一緒に実践し生活に取り入れていきましょう!
また別の機会に、今回ご紹介した陰と陽がどのように人体に関わっているのかなど、もう少し詳しくお伝えしますね!