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ご先祖様のために何を用意するべき?何をしたらよい?
お盆といえば、家族が帰省したり親戚がきたりと何かと人が集まる時期。となると「ごちそうを振る舞わないといけない」と思う方がいらっしゃるのではないでしょうか?またご先祖様に何をお供えしたら良いのか分からないという方も、中にはいらっしゃるはず。そこで今回は、お盆に用意するものやお盆に相応しい食べ物は何か?またご先祖様のために行われる風習について、詳しく説明していこうと思います。ご先祖様が帰って来られる前に、ここで確認しておきましょう。
お盆に相応しい食べ物は?
お盆の時期に相応しい食べ物というのは、「おはぎ」「お団子」「天ぷら」「そうめん」の4つがあげられます。必ずしもこの4つを食べなくてはならないという決まりはありませんし地域によって異なってきますが、一般的なお供え物の参考と思っていただけると幸いです。
1 おはぎ
まずはおはぎです。おはぎには小豆が使われていますよね。このことから、おはぎには『魔除けの効果がある』、おはぎに使用されるもち米には『五穀豊穣を願う』と、古くから言い伝えられており、ご先祖様が帰ってくるお盆には必ずお供えするようになりました。しかしおはぎは傷むのが早いので、お供えした後は早めに下げるのが良いでしょう。
2 お団子
お団子も、お供え物の定番ですよね。お団子にはご先祖様をお迎えするときにお供えする『迎え団子』と、あの世に戻る際のお土産としてお供えする『送り団子』の2種類があります。味付けや個数は地域によって異なりますが、『迎え団子』は餡子やみたらしなどの甘味を付けたものを、『送り団子』は何もつけない白いお団子をお供えするのが一般的です。
3 天ぷら
信州や東北など、山の幸が豊富な地域ではお盆に野菜中心の天ぷらを食べます。また野菜以外にも、お饅頭に衣付けて揚げる天ぷら饅頭というのもあるようですね。お盆に天ぷらを食べるようになった理由は、ポルトガルから日本に伝えられた天ぷらが精進料理に似ていることが関係していると言われています。
4 そうめん
昔は高級食材とも言われていたそうめん。そのためお盆のような特別な時期に食べると言い伝えられてきました。暑い夏にそうめんを毎日食べられる方もいらっしゃるかと思います。確かに食欲が無くても、そうめんならツルッと食べられますし、お盆にぴったりの料理ですよね。さらに、そうめんが細くて長いことから、『これからも幸せが細く長く続きますように』という願いも込められています。
またそうめんを作るとき、ちょっとアレンジを加えるだけでいつものそうめんよりも、より美味しさを感じられると思います。例えば、茹でた豚肉と大根おろしを載せて『ぶっかけそうめん風』にしたり、パスタサラダのように調理して『そうめんサラダ』にしてみては如何でしょうか?夏バテ防止にも繋がりますよ!
お盆に行われる風習とは?
お盆に行われる風習も先ほどの食べ物と同様、地域や宗派によって異なりますが、ご先祖様の例を供養するという本来の目的は同じです。したがってご先祖様をお迎え・お見送りするためにも各風習の意味を知っておくと良いでしょう。
1 精霊馬
お盆といえば「精霊馬」です。精霊馬はキュウリとナスを使って作られます。それぞれに意味があり、キュウリはご先祖様が早くコチラの世界に帰って来られるよう脚の速い馬を、そしてナスは供物を乗せたご先祖様がゆっくりと帰られるよう牛を見立てています。
2 迎え火・送り火
お盆になりご先祖様が帰省されるときに、道に迷わぬよう目印として迎え火を、またお盆が終わりあの世に送り出すときに送り火を焚きます。しかし近年では、マンションやアパートなどの集合住宅に住まれる方が増え、焚いた煙が近隣の迷惑になるとの声が多くなっているようです。そのような場合は、ロウソクに火を灯したり盆提灯を玄関にかざったりと、煙が出ない配慮をすると良いかもしれませんね。
あらためてお盆の意味を知り、ご先祖様をお迎えしましょう
今回は、お盆に相応しい食べ物やご先祖様をお迎えするにあたって何をしたら良いのか?について解説させていただきました。これまで無意識に行っていたことや、食べていたものの意味を改めて知ることはとても大切です。あなたが意味を理解することで、ご先祖様はより嬉しい気持ちになると思います。もうすぐ新盆の時期。家族や親戚を集め、みんなでご先祖様をお迎えしましょう!
オガライフライター なぽまる さん のプロフィール