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イギリスのスーパーマーケット

海外オーガニックライフの食事情 スーパーから始めるオーガニック

 

 

こんにちは。オガライフ特別ライターの水上生活翻訳者リアキです。

 

ボート暮らしの話は別に書くとして、オガライフでは主に、海外、イギリスやヨーロッパで訪れた国を舞台に、日本人の私が送るオーガニックライフを紹介していきます。

住居にボートを選ぶくらいなので、それだけオーガニックとか地球環境とか極端に追求している人なのね、というイメージを持つかもしれませんが、そんなことは全くありません。自分の身の丈にあった、ゆるーく気楽なオーガニックライフを送っています。

 

 

海外でのオーガニック食事情とは

 

さて、オーガニックライフといえば、どうしても「食」の話が多くなります。
「食事情」というものは、住んでいる場所に左右されます。田舎の何もない農園に住んでいる人と、都会に住んでいる人では食品の入手経路が違うからです。
私の暮らすオクスフォードは、近くに農家もあるし市街地にはお店もスーパーもあり、選択の幅はあるほうだと思います。

大きく分けると、スーパー、個人商店、ファーマーズマーケット(決まった曜日に現れる直売所のようなもの)、宅配野菜という方法がありますが、気軽に寄れるスーパーに注目してみたいと思います。

イギリスのスーパーマーケット

 

普通のスーパーでオーガニックは買えるのか?と言うと、答えは「YES!!!」です。

イギリスのスーパーは安売りというイメージのTESCOなどから、「高級・気取った」という意味の“posh”なイメージのM&S(マークス&スペンサー)やWaitroseまで選べます。poshと言っても、日本のデパート食品街のような高級さではありません。

安いところはオーガニックなんて置いてないでしょ、と思いきや、TESCOでもオーガニック食品を扱っている店舗はありますし、逆にWaitroseやM&Sもコンビニみたいな小さい店舗だとオーガニック商品はゼロ、ということもあります。

買い物に来る客層や需要、店舗タイプによって品揃えがガラッと変わるのです。

 

 

スーパーのオーガニック食品ってどんなもの?

 

肝心の食材はどんなものがあるのでしょうか。私の記憶で確認済みのオーガニック食材を挙げてみます。

生鮮食品ならリンゴ、オレンジ、レモン、ブルーベリー、ネギ類、ニンジン、ブロッコリー、ジャガイモ、キャベツ、ほうれん草

乳製品・卵なら牛乳、バター、ヨーグルト、チーズ、卵、豆乳、米ミルク、アーモンドミルク

肉・魚なら牛肉・鶏肉・羊肉・エビ・サーモン

豆類・穀類ならパン、小麦粉、パスタ、お米、シリアル、レンズ豆、豆腐

嗜好品ならジュース、お茶、チョコレート、ドライフルーツ、お酒(!)

…と、こんな感じで結構スーパーでオーガニック、いろいろ手に入ります。ベジタリアン・ヴィーガン・マクロビ、和食なんかにも結構対応可能で、イギリスに移住したばかりの4年前はヴィーガンなマクロビ食だった私でも、手に入る食材で楽しくやっていた記憶があります。

スーパーでこれだけ、オーガニック食品の品揃えが豊富っていうことは、それだけ一般大衆にオーガニックが受け入れられてるってことでもあります。

オンラインで選んだ品物を宅配してくれるサービスもあって、Waitroseのオンラインショップだと「Organic」で絞り込んだら出る出る。こういう風に海外のスーパーにどんなものが置いているのか、日本から覗いてみても楽しいかもしれませんね。

でもこれだけオーガニック食品を買って揃えたら食費がすごいことにならないか?と気になりますよね?

そんなあなたのために、一部食品を比較してみました。

 

 

オーガニック食品、気になるお値段は?

 

先ほども触れたWaitroseのオンラインショップで、買い物かごに商品を入れて比較してみました。

【オーガニック】

牛乳1リットル £1.15(171円)
玉ねぎ 750g £1.40(208円)
ブロッコリー1房350g £1.65(246円)
マッシュルーム 250g £1.49(222円)
合計 £5.69(847円)

 

【非オーガニック】

牛乳1リットル £0.78(116円)
玉ねぎ 750g £0.80(119円)
ブロッコリー1房350g £0.59(88円)
マッシュルーム 250g £1.00(149円)
合計 £3.17(472円)

 

こんな感じで牛乳と野菜3種類を合計すると、その差は375円になりました。夕飯の買い物全部、そして家族の食事も…となると、その差はもっと開きそうです。

イギリスは日本に比べて牛乳がかなり安いのですが、同じ量でも差額は55円でした。50円ちょっとだったら、出してみてもいいかなって思いますよね?
差が多いのはブロッコリーで、3倍の値段でした。
高めの食品は少なめの量で包装することで見た目の値段を抑える、スーパーの手口は日本も海外も変わりません(笑)

日本で働いていた時の私はコンビニでお菓子や清涼飲料水にこれくらい使っておやつを食べていたので、間食を控えれば浮くお金、という感じです。

 

 

オーガニックはどうして「高い」と感じるのか

 

本質を言うと「今までが安すぎた」のです。
私たちが慣れ親しんだ食品の金額は、生産・流通を農薬や搾取や機械化やシステム化によって低コスト化することで実現したものです。
農薬や殺虫剤を使わず、手間暇かけて育てられたオーガニックは、農地当たりの収穫高が少ないもの。同じ流通経路を通って、慣行農法の野菜と同じ値段で買えるはずがありません。

安くないものって大事に使いたくなりますよね。その逆で、安いからとたくさん、要らないものも買いすぎて、その分家庭ごみになっていたり、余分なお菓子やお惣菜やコンビニ食を買ったりしている人もたくさんいます。
安くない食材なら、余った分を使い忘れて腐らせて捨ててしまうことや、食べ過ぎてしまうことに少し抑止力がかかりそうです。作ってくれた人、育ててくれた人に感謝して、きれいに食べ切るほうが健全なのではないでしょうか。

 

 

「食」と「物語」

 

オーガニック食品を選ぶと、度々、その裏にある生産者の努力、アイデア、物語から刺激されることがあります。

例えばこのチョコレート。

ヨーロッパのメッセージ入りオーガニックチョコレート

 

オーガニックで農家と直接取引、さらに包装が全てリサイクル・コンポスト可能というものです。
ヴィーガンでグルテンフリー、砂糖は使わず、甘味料はカカオ豆花の蜜とデーツという徹底ぶり。
1枚で£3.89(581円)と安くはないので、毎日何枚も食べるようなものではありません。割って少しずつ食べていたら、包装には物語が書いてありました。アムステルダムで自分で生チョコレートを作って家族や友達に分けていたら、希望が殺到してチョコレート屋さんになった、と。
さらに、中にメッセージ入りの紙が隠されていて、おみくじクッキーみたいでうれしくなりました。

ヨーロッパのメッセージ入りオーガニックチョコレート

 

もちろんチョコレート自体、濃厚で美味しく、1日で食べきってしまいました。また来週、お店に行ったら別の味を一枚買って楽しみたいと思っています。

大量生産されたお菓子を一度にいくつも、何も考えず、パッケージも読まずに消費する、それでは単に欲求を満たしているに過ぎません。
せっかく食べるなら、生産者の思いが見える、良質な製品を選んでみてはどうでしょう。自分の食べているものにまつわる物語を楽しんだり、食べ物や生産者に感謝できる、「今を感じる」「今を楽しむ」ことができるような選択のしかたをするのも、オーガニックライフの1つの要素ではないかなと思います。

 

 

1アイテムから始めるオーガニック

 

私が考えるオーガニックライフは、買うもの消費するもの全部をオーガニックにしなければいけないというものではありません。
「オーガニックって敷居が高い」「理想的だけど、現実的には無理」という考えが浮かぶ人は、無意識に「オーガニック化する=0か100か」という構図があるから、ためらってしまうのかもしれません。

いつもの買い物の中から1アイテム、手の届きそうなものや面白そうなものがあったらオーガニックにしてみる。
値段や量から、少し大事に使ってみて、どう感じるか試してみるというのはどうでしょう。それこそ、今挙げたチョコレート1枚からでもいいのです。

 

 

調味料から始めるオーガニック

調味料から始めるオーガニック

もう1つの始め方は、料理の基本「さしすせそ」です。長持ちする調味料から変えてみる、という始め方です。私も日本でオーガニックを始めた時、ここから始めました。

「有機」がついていなければいけないわけではありませんが、裏側のラベルを必ず見ます。謎の材料が載っていたら買わない、醤油なら「大豆・小麦・塩」、味噌なら「大豆・米・塩」だけしか使っていないものを選ぶ、といったやり方です。

杉桶・天然醸造といった昔ながらの生産方法をしているメーカーは、こだわって消費者に安全な製品を作っている可能性大です。そういう企業の製品に人気が出れば、生産量が増えて単価が安くなります。
売れていると、大企業も参入して競争が始まります。たくさんの人が買えば買うほど、一人ひとりが買いやすくなるというわけです。
良心的なメーカーの食品を見つけたら、買うのはもちろん、ブログに書く、SNSで紹介する、友達・家族に勧めるなどして応援してみるというのもアリだと思いますよ。

 

 

オーガニックへ転換するには考え方の転換から

 

もっと劇的な改革を求める人にオススメな方法は、そもそもの考え方をひっくり返すことです。安い食材と比べるのではなくて、オーガニック価格を買い物の基準にしてみませんか?かなり強引な方法ですが、これが実はイギリスに移住して現地で新たにオーガニックを始めた私に起きたことです。

4年前、非オーガニック食品の現地価格に慣れていない状態でイギリス生活を始めた私は、最初からオーガニック側の値段を基準に買い物をしました。オーガニック同士で「スーパーではいくら」「マーケットだといくら」「宅配野菜だといくら」と比較しているので、ストレスがありません。
オーガニックでない食品が安いのは当たり前。そっちと比べるから高いと感じてしまうのであって、いい値段のするオーガニックを最初の基準にしてやりくりしてみる、という手もあるということです。

 

 

オーガニック食品をスーパーで買うのは本当にいいことなのか

 

スーパーのメリットは、一箇所で買い物が済ませられ、オーガニックでも手ごろな値段で買えることです。
デメリットは、プラスチック包装が多いことと、遠くから流通システムを経由して来ているので、オーガニックと言っても、地球の反対側から来ている食品も置いていることです。
何でそんなことを気にするのかと言うと、私の考えるオーガニックライフとは、オーガニックな生産方法をした食品を選んで終わりではないからです。

「フードマイレージ」という言葉、知ってますか?

「フードマイレージ」という言葉、知ってますか?

 

食品が手元に届くまでに、どこから、どれだけの距離を旅して、どれだけの二酸化炭素排出に関わり、どれだけ地球温暖化に貢献してしまったか、という観点です。

マクロビオティックでも、近くで育ったものを食べることを理想としています。外国から飛行機で輸送されて来たオーガニックな野菜と、地元の県で生産されたオーガニックではない野菜だったら、どちらを選びますか?
簡単に答えが出せる選択ではないかもしれませんが、「地産地消」を心がけることもオーガニックライフの1要素だと考えています。

また、イギリスはリンゴが5個で1袋とプラスチックに包装されて売られていることがあったりするのですが、それなら八百屋やファーマーズマーケットで直接農家から、持参した袋に入れて持ち帰ることで、プラスチックゴミを減らしたい。決まった経路を回って再利用できるダンボールに入って届く宅配野菜で、包装はほぼゼロです。これは、ヨーロッパで注目されている「ゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)」の観点です。
このように地球環境に影響が少ない買い物のしかたのほうが、もっと「オーガニック」だと思いませんか?
「エコ」「エシカル」つまり地球環境にも配慮して考えるのが私の「オーガニックライフ」です。

だからと言ってスーパーはダメ!と言いたいわけではありません。いきなりプラスチック包装を生活から排除しろというのでもありません。

前にも言ったように、1アイテムから始められるオーガニックがあるように、1アイテム、直売所から買ってみるなどして、食品入手手段の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
1アイテムでも、自分が持ち寄ったエコバッグに詰めて持って帰るだけでも、地球にも、あなたの心にも違いが生まれるのです。

 

 

結論としては、スーパーでオーガニックを揃えればいいというわけではない!

 

海外スーパーではけっこう気軽にオーガニックが買えます。日本でも選べば有機・無農薬が手に入るお店は珍しくないでしょう。
欲を言えば、ファーマーズマーケット、直売所、個人商店、農家から直接買う、自分で育てるなど、フードマイレージとゴミが少なく、さらに「オーガニック度」の高い方法も検討してみると、オーガニックライフの世界が広がりそうです。

かくいう私自身、食品の選択にしても、買い物の仕方にしても、徹底してやっているわけではありません。非オーガニック食材も買うし、スーパーでの買い物も、オーガニックではないレストランでの外食もします。
地元の食事情を踏まえて、できること、取り入れられるところだけ、無理なく、こだわり過ぎず、何よりも「楽しい」と感じられる、皆さんなりのオーガニックライフを探求してみてください。

 



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Riaki Poništさん

食を中心にゆるいオーガニック生活を営む健康オタク。
旅で出会ったスロバキア人の彼と結婚してオクスフォードに移住し、現在は電気・水道・ガス・ブロードバンドの通っていない ボートで水上をさまよう暮らしに挑戦中。
実務翻訳のほか、音楽やブランドのプロモーションビデオ、ドキュメンタリー、YouTube Redシリーズ、NHK番組などの字幕翻訳を担当。
辞書で有名なオクスフォード大学の出版局で働く傍らTED翻訳にハマり、字幕の品質を管理するランゲージコーディネーターを日本語と英語の2言語で兼任。
2018年3月時点で270本を超える字幕にクレジットされ、食、健康、医療、サステナビリティ、社会問題など幅広い分野で積極的に文字起こし・翻訳している。

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