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大自然の恵みへの感謝と祈り
皆さん、Aloha!
前回のスウェットロッジ体験レポートの続きです。
※前回の記事はコチラ
※このレポート内では、セレモニーそのものを『スウェットロッジ』、セレモニーを行うためのテントを『ロッジ』と記載しています。
ラコタ族長老のアダム・イエローバードさんとパートナーのブルックさん。
参加者全員のお祈りの言葉が終わると、アダムさんから雨はネイティブアメリカンにとってとても大切なものなのだというお話がありました。
ネイティブアメリカンが住んでいたアメリカ南西部は砂漠地帯で、雨が非常に少ない地域です。
私たちが滞在していたセドナも、雨期でも1ヶ月の降水量は冬の東京とほぼ同じ。それくらい乾燥しています。
日本は水が豊富なので、雨に対して感謝をすることがほとんどありませんが、雨はハワイでも「祝福の象徴」です。
なぜなら、雨が降るから作物が育つから。
日本の恵まれた水に対して、改めて感謝を思い出す時間となりました。
続けてブルックさんが雨乞いの歌を歌いました。(なんとこの翌日、本当に雨が降りました!)
その後、いったん入り口を開けてロッジ内に光が入り、水分補給タイムです。
ロッジに吹き込んできた風が爽やかさと清涼感を運んできて、ほっとひと息。
スウェットロッジを多くの人にシェアするアダムさんの想い
再び入り口が閉まり、アダムさんの祈りが続きます。祈りはネイティブアメリカンの言葉と英語で行われ、東西南北を守る動物への感謝の祈りからスタートです。
4つの方角に守護動物がいるという思想は東洋と同じで、ネイティブアメリカンの文化に親近感を持ちました。
時間の経過ともに全身は汗まみれになり、普段汗をかかないような手首やすねなどからも汗が滴り落ちていますが、さらっとしていてまったくベタベタしません。
そして祈りは父なる空と母なる大地、先祖と子孫、男性と女性など、この世のあらゆるものとの繋がりに感謝しながら続いていきます。
セレモニー中に、アダムさんがこの伝統を世界の人とシェアする理由をお話してくださいました。
かつてアダムさんが病気を患ったとき、一族の長老からこのスウェットロッジの方法を伝授され、そして病が治ったのだそうです。
それから多くの人の健康のために、民族に関わらずシェアしているそうです。
再び祈りの歌がいくつか歌われて、そして入り口が開けられてという流れを繰り返し、4回入り口が開けられて再び閉じられました。
最後の祈り
再び暗闇になり、アダムさんの祈りから始まりました。
始まりと同じように、ひとりひとりが祈りの言葉を述べるように求められ、今回は私が最後になるという逆方向で進められました。
ひとりひとりの祈りが、始まりのときよりもさらに深い感謝の言葉になっていました。
私は今後の自分の命の使い方について決意を述べました。命の使い方というと大げさですが、今後やりたいこと、それをどのように人々のために役立てたいのかということを、天に向かって伝えるつもりで祈りました。
ロッジから出て
セレモニーが終わり、ひとりずつロッジから出ていきます。
入る前よりも視界が明るくクリアで、もともと色彩豊かなセドナの風景がさらに鮮やかに見えるようでした。
セレモニーの参加者たちは、誰からともなくお互いにハグしあい、一緒に過ごした時間に感謝しあいました。
このスウェットロッジに使う火は、アダムさんの家の暖炉でずっと守られていて、絶えることがないそうです。
雨も恵みであり、火もまた恵みなのです。
ロッジから出た後アダムさんから、
「今日は代謝がとてもよくなっているので、たくさん水を飲んでください」と説明がありましたが、実際にこの日はお手洗いに行く回数が普段よりも格段に多くなり、体中がすっきり。
これを続けていけば体温が上がって代謝がアップし、確かに健康状態が良くなりそうです。
そして感謝や祈りが、精神面にもポジティブな影響を与えるだろうと確信しました。
これが私のスウェットロッジ初体験でしたが、本当に貴重な体験となりました。