40年近く読み続けられているロングセラー『ライフ・ヒーリング』
コロナ禍が続くなか、自己免疫力を上げるというキーワードを最近よく目にします。医者や薬に頼らず健康を維持したいと考える人は多いのではないでしょうか。そこで本日は、「自分の体の不調は自分に原因があり、それは自分で治癒できる」といった趣旨で書かれた本をご紹介します。すべての不調や病についてこの考えが正しいとは言い切れませんが、このような意見もあるということをご紹介できればと思います。
原書の英語タイトルは『You Can Heal Your Life』。直訳すると「自分の人生は自分で治すことができる」という本です。原作は1984年の発売。なんと37年も読み続けられているロングセラーで、世界132カ国で、42言語に翻訳されています。日本では1993年に発売され、2012年に新訳版が出版されました。
著者ルイーズ・L・ヘイさんの信念
著者のルイーズ・L・ヘイさんは貧困と性的虐待に象徴される幼少期を過ごしましたが、幸運にもニューヨークでファッションモデルという職に就きました。その後彼女は裕福な紳士と結婚。10年以上安定的な生活を送りますが、ある日夫から離婚を申し出されます。その頃、必然的にも教会の教えやヒーリングに出会います。その後自ら学びを深め、講義や執筆を開始。ルイーズさんは、51歳で子宮がんに罹患したものの自分でそれを治癒した経験を持っています。本書でも「自分の経験することには、自分が100%の責任を負っている」と言っており、体の不調は自分の精神状態によって作り出されているという考えを持っています。彼女自身ガンになったのは幼少期にレイプされたのが原因であり、そのことと対峙することで、自分自身を治していったそうです。
自分を愛するってどういうこと?
本書では、自分を愛することで、自らの体に起こる不調を治すことができると説いていますが、自分を愛するというのは一体どういうことなのでしょうか。本書によると自分を愛することは、自分の善さを否定せず、自分を卑下せず、自分の感情に素直になることで、つまりは生まれてまもない「赤ちゃん」のような存在であることなのだそうです。赤ちゃんについての本書の記載をいくつか引用すると、
「赤ちゃんは完全な状態で生まれてきます」
「赤ちゃんは自分の顔を体も全てが大好きで、信じられないほどの勇気があります、、、それなのに私たちは周りの大人から恐れを教わり、自分のすばらしさを認めなくなりました」
とあります。
体と心の密接なつながり
そして本書の特徴としてぜひご紹介したいのが、本書の後半で、体に現れる「症状」とそれに対して「考えられる原因」、それから薦められる「新しい思考パターン」が一覧表になって記載されていることです。例えば、「体重の増加」は「恐れ。不安定。満たされない思い。」が原因だとされ、「自分をいつくしみ受け入れる」という思考パターンが薦められています。自分の不調にはどんな「原因」が隠れているのか気になりませんか?ぜひ本書で確認してみてください。はっとする気づきがあるかもしれません。
著書
(日本語版)
英語版
翻訳者兼ライターKannaのプロフィール