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読誦(スヴァーディーヤ)は様々な意味がある
前回は観戒(ニヤマ)のひとつである苦行(タパス)を学びましたが、今回は「読誦(スヴァーディーヤ)」を説明したいと思います。今回の読誦(スヴァーディーヤ)は当時、インドで学んだ時のノートには「Self studying」とだけしか書いてありませんでした(当時、最終試験が近づいてて先生もさらっとだけしか意味を書きませんでした)。あらためて改めて当時使っていた教科書・日本語でのヨガの本(ヨーガスートラやヨガ関係の本などいろいろ)で調べたところ、意味が色々とありました。私が調べた読誦(スヴァーディーヤ)について解説したいと思います。
Self studyingとしての読誦(スヴァーディーヤ)
インドでの授業では「Self studying(自己学習)」とだけ書かれて終わりましたが、調べて見るとこれだけでも様々な意味がありました。今回は私が調べて見つけた3つを紹介します。
・様々なことを勉強や学習すること
これは私自身がそのまま「Self studying (自己学習)」ととらえていた意味と同じです。
ヨガに限らず、数学や科学といった学校でやるような勉強や料理や語学など生活に役立てることまで、様々なことを勉強することです。様々なことを勉強すると人生に役立ち、人や環境にも貢献することができるので、禁戒(ヤマ)や観戒(ニヤマ)の実践にも役立つことができます。
・哲学を学び、いい人生を歩むこと
ヨガの哲学は禁戒(ヤマ)や観戒(ニヤマ)を学び、実践するだけでも良い人生を歩むことができますが、他にも物語形式の「バガバッドギーター」や「ヨーガスートラ」などでも深めることができます。これらを学び続け、実践することにより、よりいい人生を歩むことができます。
・自分への理解
「Self studying (自己学習)」は様々なことから学ぶだけではありません。自分のことを理解することもSelf studying (自己学習)です。自分がこう思っている・今はこういう状況だということを感情込めずに見つめることです。それには瞑想や自己を客観的に見て内観する必要があります。
読誦(スヴァーディーヤ)はお経を唱えること?!
読誦(スヴァーディーヤ)は辞書などで調べると「お経を唱えること」「声を出して読むこと」でもあります。お経は日本においては「亡くなられた方への弔い」という意味合いがありますが、本来はお釈迦様の言葉を文字に残したものです。宗派によって意味合いは違いますが、より良い生き方の導き方を言葉にしたものです。この言葉を聞いたり唱えることにより、自分の心にも刻まれ、自分自身でもいい人生を送ろうとするものです。
色々な意味合いを持つ読誦(スヴァーディーヤ)
ヨガ哲学らしく、色んな意味合いを持つ読誦(スヴァーディーヤ)でした。
次は観戒(ニヤマ)の最後、「祈念(イーシュヴァラ・プラニダーナ)」を解説します。